ゴールデンカムイに出てくる『鶴見中尉』
最強と言われた『日本軍第七師団』に所属する陸軍中尉。
先見性や機転を利かすなど頭の切れ具合は相当な人物で、人を操る能力に長け一部の部下からは圧倒的な支持を得ている。
今回はカリスマ性に優れた鶴見中尉の目的や、隠された過去について解説と、何故最後は権利書を選んだのかについて考察をしていきたいと思います。
ゴールデンカムイ:鶴見の過去について解説
ここでは鶴見中尉の隠された過去について解説していきます。
過去には驚くべき真実があったのです。
長谷川という写真家
鶴見中尉は約17年前にウラジオストクで『長谷川』という偽名を使って写真館を営んでいたのです。
妻と1人娘との3人で暮らしており、今の鶴見中尉とは別人のような爽やかな人物でした。
実は鶴見中尉は長谷川という偽名を使ってロシアのスパイ活動を行っていたのです。もちろん家族にも内緒で。
ウイルク達と出会っていた
本日11月30日はカメラの日ですッ!!
TVアニメ『ゴールデンカムイ』第三十三話に登場する長谷川写真館。ソフィア、キロランケ、ウイルクが写真館を営む長谷川に写真を撮影してもらう一幕をご紹介します。https://t.co/fvcnMzGCVj#ゴールデンカムイ #カメラの日 pic.twitter.com/HcCebEXbio— TVアニメ『ゴールデンカムイ』公式 (@kamuy_anime) November 30, 2021
ウイルク、キロランケ、ソフィアは鶴見中尉と17年前に出会っていたのです。
ウイルク達は樺太、極東ロシア、北海道を含めた極東連邦国家を作る事を目的とする反体制組織で活動しており、資金調達と逃走目的で北海道に渡る計画をしていました。
北海道に渡る為には日本語を勉強する事となり、ウラジオストクに日本人が居るとの情報を得てウイルク達は鶴見中尉こと長谷川の営む写真館を訪れるのです。
ウイルク達も自分達がどのような人物かは隠し、長谷川も自分がロシアスパイであることは隠していました。
長谷川とウイルク達は共に生活をし、日本語を長谷川に学び平穏な日々を送っていましたが、ある日事件が起こるのです。
妻と子供を銃撃され失っていた
ある日長谷川の写真館にロシアの秘密警察が訪れて来ました。ロシア警察の目的は、長谷川のスパイ活動を怪しんで捕まえにきたのです。
しかしウイルク達は自分たちを捕まえに来たと勘違いし、長谷川と共に秘密警察と銃撃戦になるのです。
実はこの時長谷川はウイルク達が反体制組織である事実を知っていたのです。道に落ちていた3人の手配書を見ていたからです。
ロシア秘密警察と激しい銃撃戦が続いたのですが、その時長谷川こと鶴見中尉の運命を変える出来事が起きました。
銃撃戦で長谷川の妻フィーナと娘のオルガが銃撃に巻き込まれ死亡したのです。
そしてそれはソフィアによる銃撃でした。この事がありソフィアはロシアに残りウイルクとキロランケ2人だけで北海道に渡りました。
しかし後に鶴見中尉によってわかった真実は、あの銃弾はウイルクの銃弾だったのです。ウイルクによって妻と娘は殺害されていた事実が17年後に鶴見中尉によって語られたのです。
ウイルクは自分たちの存在が長谷川の妻に勘付かれている事を察知し、邪魔者と判断した結果殺害したのです。
ゴールデンカムイ:鶴見の目的は2つある?
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あくまで鶴見中尉が目的としていた事は日本の繁栄、他国から日本を守る、満州で死んでいった仲間達を日本の領土にする。
しかし過去の妻と娘の事件もあり、ウイルクの希望やアイヌの未来、そして娘であるアリシパをメチャクチャにする為とも考えられます。
ここでは鶴見中尉が本当はどのような目的だったのかについて考察を交えながら解説していきたいと思います。
鯉登と月島が聞いた目的は真実だったのか
アシリパとソフィアを監禁し鶴見中尉と3人で語った時の会話を鯉登と月島は盗み聞きしていました。
3人の会話の中で知られざる過去が語られていましたが、鯉登と月島が最も注目した会話が、鶴見中尉の本当の目的でした。
部下たちを使い鶴見中尉自身の個人的な復習の為だったのかを確かめる為に!
鶴見中尉は迷うこと無くこのように言いました。「復習ならいくらでも機会はあった、あくまで私の目的は日本国の繁栄である」と強い口調で言い放ったのです。
では鶴見中尉は日本国の繁栄と、戦友たちが眠る土地を手に入れる事が本当の目的だったのか!
ここで少し疑問に思ったのは、鶴見中尉は鯉登と月島が盗み聞きをしている事を本当は知っていてあえて知らないフリをしていたのでは無いかと考えます。
盗み聞きしている事を知ったうえで、あのような発言をし、復讐では無く日本国の為と発言することで部下たちの信頼を得る作戦だったのでは無いかと考えます。
鶴見中尉であればそれくらいの事はたやすく考えつくだろうと思われます。
目的はウイルクに対する復讐だったのか
鶴見中尉の本当の目的を探るうえで最も重要だったのは、初めてアシリパと鶴見中尉が対面したときでした。
鶴見中尉は興奮状態になると『脳汁』が垂れてくる特徴があります。
アシリパと初めて会った時の鶴見中尉の脳汁の量は今までに見たことが無いほどの量でした。
これは完全にウイルクと同じ青い目をしたアシリパを見て、過去が蘇り怒りが湧いてきたのでしょう。
アシリパの「そもそも金塊はアイヌもの、金塊はアイヌの未来のために使うのか」との質問に対し、鶴見中尉は「そもそも和人を殺すための軍資金だろうが」と言い放ったのです。
鶴見中尉はいつも何か質問をされると優しいウソをついて相手を巧みに操る特技をもっているのですが、アシリパの質問に対しては珍しく感情的になり全く優しいウソをつきませんでした。
これほど感情的になった鶴見中尉を初めて見ました。月島も「優しいウソはどうした?」と心の中で言っていました。
ここでも読み取れるのが、やはり鶴見中尉の個人的感情は確実に入っている事がわかります。
やはり本当の目的は自分自身の復習の為だったのでしょうか!
ソフィアにキミのことは許したの意味
金塊の在り処である『五稜郭』でソフィアと鶴見中尉は決着をつけるときがきたのです。
鶴見中尉はソフィアに銃撃し最後に3発のトドメをさしました。
その時の鶴見中尉のセリフが「キミのことは許した」と死んだソフィアに語りかけました。
この言葉はソフィアは許してもウイルクだけは絶対に許さないという事にもなります。
そして最後に放った3発の銃弾は、ウイルクの写真にすべて命中していたのです。
鶴見中尉がウイルクに対する恨みは相当なモノだとこの時確信しました。
鶴見が最後に権利書を選んだのは本当の目的のため!
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最後のクライマックスで杉元佐一と鶴見中尉は壮絶な戦いを繰り広げます。
鶴見中尉は杉元に「金塊は好きにしていいから土地の権利書を諦めろと」と交渉するのです。
その後杉元は交渉には応じず隠し持っていた砂金で鶴見中尉の目を潰し、刀で斬りつけました。その弾みで権利書と鶴見中尉の形見でもある妻子の指の骨が列車から落ちかけます。
骨と土地の権利書が同時に列車から落ちた時鶴見中尉は、骨を見捨て権利書を掴んだのです!
この瞬間、鶴見中尉の本当の目的がハッキリしました。
鶴見中尉が最終的に守ったものは『権利書』だったのです。
つまり鶴見中尉の本当の目的は、日本国の繁栄と戦友達が眠る土地を手に入れる為、権利書を利用して自分の計画の邪魔となる中央を黙らせる事だったのです。
なので金塊では無く権利書を獲得したかった。鶴見中尉は個人的な感情では無く、本当に日本国、そして死んでいった戦友たちを愛していたのだと思います。
日本国の繁栄の為、そして少なからず個人的な復習の感情もあったはずです。長谷川としての感情と中尉としての立場の狭間にとても苦しんでいたのではないかと思われます。
しかし最終的には長谷川ではなく、鶴見中尉としての責任を全うした形になりました。
まとめ
今回は鶴見中尉に関して解説と考察をしていきました。
私個人的には非常に好きなキャラクターだったので、最後に選んだ選択は流石だと思いました。
最後を見るまでは完全に個人的な感情だろうと思っていました。
あくまで私の考察も入っておりますが、恐らくこのような考えであることだと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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