ヴィンランドサガで重要キャラクターとされていた『アシェラッド』が死亡してしまいました。
ファンの間では、残念の声も聞かれますが、アシェラッドの死によってトルフィンはどのように変わっていったのか?
今回はトルフィンとアシェラッドの関係や、アシェラッドの死亡理由、そしてアシェラッド死亡後のトルフィンについて解説していきたいと思います。
ヴィンランドサガ:アシェラッドとトルフィンの関係について
物語はトルフィンの父親であるトールズがアシェラッドに殺害される事から始まります。
トールズは『ヨーム戦士団』の大隊長でトロル(戦鬼)の二つ名で伝説の戦士でした。
その伝説の戦士トールズは、アシェラッドの卑怯な手によって殺害されてしまいます。その姿を目の前で見ていた息子のトルフィンは、この日からアシェラッドを殺害する事を生きる目的とするのです。
その後トルフィンは幼いながらもアシェラッドの船に潜入し、アシェラッドを殺害する為に共に行動する事になるのです。
トルフィンの目的はアシェラッドを決闘で殺害すること。そしてアシェラッドが提案した事が戦場で手柄を立てれば決闘してやると条件を出したのです。
このようにトルフィンはアシェラッドの部下として働きながら、いつか決闘で仇を討つ、このような関係だったのです。
ヴィンランドサガ:アシェラッド死亡後のトルフィンのその後
ここからはアシェラッドの死亡理由と、アシェラッド死亡後の生きる目的を失ったトルフィンのその後を解説していきたいと思います。
アシェラッドの死亡理由
自分を討たせることによってクヌート王子を英雄に仕立て上げたアシェラッド…辛いです😭
アシェラッドはトルフィンに「本当の戦士」になってほしかったんでしょうね。だからこの台詞を言ったんだと思います🥲 復讐から解放されたトルフィンは、この先どのような人生を歩むんだろう… pic.twitter.com/gqhwBWIpSG— こむこむ (@comsngk) June 26, 2022
クヌート王に就いたアシェラッドは、持ち前の知略と謀略で、現デンマーク王であるスヴェン王を追い詰めていました。
作戦は順調に進んでおり、あと一歩のところまでスヴェン王を追い込み、目的であるクヌート王の誕生目前の時でした。
さすがのスヴェン王は、アシェラッドの故郷である『ウェールズ』への侵攻を公言したのです。
あくまで「兵を休ませないため」が侵攻理由としてましたが、本当の理由はアシェラッドへの対抗策になります。スヴェン王もアシェラッドの頭の切れかたには恐れていた証拠になります。
これにはさすがのアシェラッドもかなりの同様をしてしまい、スヴェン王に対してウェールズ侵攻を避けるようにと提案するのです。
しかしスヴェン王はそこでアシェラッドに対して次のような交渉を持ちかけたのです。
「クヌートを殺せばウェールズ侵攻は見逃してやろう」と交換条件をアシェラッドに出したのです。
迷ったアシェラッドは、自分の命に変えてどちらも救うという選択をしたのです!
そしてスヴェン王の首を切り、その後殺害されアシェラッドは最後を迎えたのです。
トルフィンは戦士を辞め奴隷になっていた
なんだかんだでアシェラッドの事も父親のように思ってたんやなぁ pic.twitter.com/iJxjVOasEp
— なみ(元ななみん) (@iloverondon) June 26, 2022
アシェラッドはトルフィンに対して最後の言葉に「トールズの行った世界のその先へ・・・トールズの子のお前が行け・・それがお前の本当の戦いだ・・・本当の戦士になれ・・トールズの子・・」
と残して死んでいったのです。
その後トルフィンは生きる目的を無くし、奴隷の身分に落ちていったのです。
奴隷としてデンマークにあるユトランド半島で広大な土地を持つ富豪のケティルの農夫の奴隷として働き始めたのです。
この村でトルフィンは自分が元戦士であることは隠しており、完全に奴隷としてひたすら森を開拓する事に没頭していました。
エイナルとの出会い
トルフィンがケティルの農夫の奴隷として働きはじめしばらくして、エイナルという新たな奴隷がやって来ました。
主人であるケルティは、トルフィンとエイナルに「この森林を開拓しその後収穫物を正規の値段で買い取り、その価格がどれいとしての価格を上回れば奴隷を開放し自由の身になれる」と約束してくれたのです。
生きる目的がないトルフィンはこの話しにも全く興味がないのに対し、エイナルは俄然やる気になり、早速森林の開拓に励むのです。
エイナルはとても真面目な性格で、心優しく戦士という存在を非常に嫌っていたのです。そんな心優しい真面目なエイナルと一緒に過ごすうちにトルフィンは自分の過去を悔やむようになるのです。
その後エイナルはトルフィンが戦士である事実を知ることになり葛藤するのですが、トルフィンが過去を悔やんでいる姿や、いつも夢で過去の過ちにうなされている姿をみて、トルフィンと徐々に友情のようなものが生まれきます。
この村でいろいろな人達に出会っていく中で、復習にばかりに生きてきたトルフィンは、屋根の直し方や魚のとり方など、ちょっとしたことでも感動を覚えて学んでいく事で、通常の人間らしさを取り戻していったのです。
生きる目的を無くしたトルフィンは、自分はもしかしたら「生きたい」と心の底で思っていることに気づかされるのです。
夢の中のアシェラッドに背中を押される
おはようございます
もう会社来てガーっとしてたら昼です
腹減りました
早くヴィンランドサガの続き見たくて仕事が早いです pic.twitter.com/IaPZgBOaWk
— BICBAMBOOO (@BICBAMBOOO) June 17, 2022
少しずつ変わっていくトルフィンに事件が起こります。
トルフィンとエイナルが耕した畑が、奉公人によって荒らされてしまうのです。せっかく耕した畑を。
これにはさすがのエイナルとトルフィンも怒り、トルフィンは手を出してしまうのです。
その奉公人複数によって殴打されトルフィンは気絶してしまいます。
意識を失ったトルフィンは不思議な夢のようなものを見るのです。戦士たちの魂の掃き溜め、「ヴァルハラ」を見るのです。ヴァルハラは戦士が最後に行き着くところ。
ヴァルハラに落ちないようにトルフィンは必死で崖に手をかけもがいています。そこにはかつてトルフィンが殺害した戦士達、そしてアシェラッドがいたのです!
トルフィンにより殺害されたモノ達が必死でヴァルハラに引きずりこのもうとします。
そこでアシェラッドはトルフィンに言うのです!
「そいつらをぶらさげたまま登れ!それがお前の戦いだ!本当の戦いを戦え!本当の戦士になれ!」
と叫び、アシェラッドのその言葉でトルフィンは覚悟を決め、這い上がって行き目を覚まします!
本当の戦士の意味を理解する
新刊のヴィンランドサガ最後グッときてしまった。
このシーンが来るまで長かったなぁ・・
時が解決するのもしっくりきたわ。舞台設定と同じ位こっちも時間経ってるもの。 pic.twitter.com/VS01t8uQmb— 大武 政夫 (@ootakemasao) June 21, 2022
トルフィンは目を覚ました後にエイナルにこう宣言します。
「俺はもう二度と人を傷つけない・・もう今日で暴力と決別するんだ」
トルフィンは過去の自分の過ちも、自分が殺害してしまった人達を背負いながら生きていく覚悟をしたのです。
皮肉にも一番憎んでいたアシェラッドの言葉によって覚悟を決めたのです。
そして遂に父親であるトールズの「本当の戦士に剣などいらぬ・・」「お前に敵などいない。誰にも敵などいないんだ」
この言葉の意味を初めて理解できた瞬間でした。
これからトルフィンは、「誰も傷つけない暴力も武器も必要ない世界を作る」そんな壮大な本当の戦いが始まっていくのです。
まとめ
今回はトルフィンのその後について解説していきました。
あれほど荒れ狂っていたトルフィンがやっと普通の人間になれた事は本当に嬉しい事ですね。
しかしこれからがトルフィンにとって一番苦難の時なのかもしれません。
暴力のない世界を作ることが出来るのかを、これからも楽しみに見ていきたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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