ヴィンランドサガに出てくる『トルフィン』と『アシェラッド』
この2人の奇妙な関係はとても不思議で、そして物語を語る上では欠かせない存在になります。
今回は、この不思議なトルフィンとアシェラッドの関係について、何故アシェラッドはトルフィンと共に行動したのかなどについて詳しく解説していきたいと思います。
そしてトルフィンのその後についても解説していきます。
ヴィンランドサガ:トルフィン視点でのアシェラッドとの関係
トルフィンとアシェラッドの関係について解説していきます。
まずはトルフィンから見たアシェラッドとの関係を書いていきたいと思います。
トルフィンはアシェラッド殺害が目的
#ヴィンランドサガ 17話
なんか熱い展開になって来た(゚∀゚)
トルフィンが、ちゃんとアシェラッド側についてるのもいいね🎵
この機に乗じてってのもあるけど、やっぱり1対1の決闘で仇を討ちたいんだなd=(^o^)=b
いい所で終わって次週休みなのか? pic.twitter.com/nvWahe5Qk5— 亮 (@hidakakoharu1) November 4, 2019
物語はトルフィンの父親であるトールズがアシェラッドに殺害される事から始まります。
トールズは『ヨーム戦士団』の大隊長でトロル(戦鬼)の二つ名で伝説の戦士でした。
その伝説の戦士トールズは、アシェラッドの卑怯な手によって殺害されてしまいます。その姿を目の前で見ていた息子のトルフィンは、この日からアシェラッドを殺害する事を生きる目的とするのです。
その後トルフィンは幼いながらもアシェラッドの船に潜入し、アシェラッドを殺害する為に共に行動する事になるのです。
決闘で正々堂々と倒す事
トルフィンはアシェラッドと共に行動をしていましたが、寝込みを襲うなどの卑劣な手は使わなかったのです。もちろん一緒に行動すれば絵込みを襲うことは簡単な事ですがトルフィンは一切そのような事はせず、常に正々堂々と正面から決闘をいつも挑んだのです。
そしてトルフィンが寝込みを襲うなどの卑劣な手を使わない事も、アシェラッドはしっかり理解していました。
トルフィンは自分の父親であるトールズを卑劣な手で殺されたので、自分は父親のような戦士でありたいという気持ちがあったのでしょう。
ヴィンランドサガ:アシェラッド視点でのトルフィンとの関係
次にアシェラッドからみたトルフィンとの関係について解説していきたいと思います。
殺害相手の息子を拾った理由
作中では何故トルフィンを一緒に戦場へと連れて行き、共に行動したのかはハッキリとは明らかになっておりません。
まず一つ考えられることはトルフィンを拾い利用する事で、うまく使えば戦力にもなりうるからだと考えます。
トルフィンの目的はアシェラッドを決闘で殺害すること。そしてアシェラッドが提案した事が戦場で手柄を立てれば決闘してやると条件を出したのです。
トルフィンの生きる目的はアシェラッドと決闘して父親の仇を討つこと!手柄を立てれば決闘が出来る。さすがはアシェラッドですね。トルフィンの目的をうまく利用しています。
アシェラッドはトルフィンのその目的を利用して都合よく、トルフィンを使えると思い拾ったのでは無いかと思います。
その後トルフィンは戦士としてどんどん手柄をあげていき、怖いのも知らずのトルフィンをアシェラッドは「使い勝手がいい」とも語っていたのでそのような目的もあったのでしょう。
父親トールズへの罪の意識があった
ヴィンランドサガ無双でたらトールズ(たぶんチートすぎて厨キャラ認定され選ぶと嫌われる)使いますハイ
あ゛あ゛〜〜つおい親父殿はたまらねえなぁ〜〜〜 pic.twitter.com/LxxN0L2rQn— BkmU (@bkmt_22) November 28, 2018
もうひとつ考えられることは、卑怯な殺害をした『トールズへの罪の意識』なのではないかとも考えられます。
アシェラッドはトールズを殺害する直前にこのような事を発言していました。
「トールズあんた・・・俺たちの首領にならんか?」とトールズに提案したのです。
トールズとの戦いで本当の戦士とすぐに分かったアシェラッドは首領を提案したのです。
アシェラッドは以前から「ただのヴァイキングである自身にその役目は務まらない」と考えていたので、ずっと自身を任せられる主を探していたのです。
自身の主にふさわしいと思えた男こそがトールズだったのです。
しかしトールズにはアシェラッドの主になる意思は全く無かったため、アシェラッドは卑劣な手を使いトールズを殺害したのです。
「豚にも劣る暗愚なヴァイキング」である自分、そして主として認めた本当の戦士を殺害してしまった罪の意識がアシェラッドには少なからずあったのか思います。
トルフィンを拾って使い勝手のいい戦士としての目的もあったと思いますが、それ以上に本当の戦士トールズを殺害してしまった罪の意識もあったのかもしれません。
トルフィンとアシェラッドの関係・その後は?
トルフィンとアシェラッドは長く共に行動し、トルフィンは中心人物になるほどの戦士に成長して生きました。
しかし2人の関係は相変わらず敵対関係である事は変わらなかったのですが、アシェラッドは少しずつトルフィンを信頼し、頼るようになったのです。
ここではアシェラッドの最後と、トルフィンのその後について解説していきます。
アシェラッドが最後にトルフィンにかけた言葉
アシェラッドの最後のメッセージがですね……… pic.twitter.com/1ftDoHFI9h
— レーヴェ (@karadatchi) November 7, 2020
アシェラッドはクヌート王と故郷であるウェールズを守る為に、スヴェン王の首を落とし最後は殺害されてしまうのです。
死の直前にアシェラッドはトルフィンに語りかけるのです。
「俺が死んでからその先・・どう生きるつもりだ・・トルフィン」
まさかこんな形でアシェラッドが死んでしまうとは想像もしていなかったトルフィンは、何も言えず言葉に詰まってしまうのです。
アシェラッドは復習だけにとらわれる生き方ではなく、本当に意味のある人生を送れとトルフィンに説くのです。
トルフィンが強く成長するために信頼してるから敵と戦わせたり、クヌート王子の奪還や護衛を任せたり、時には決闘をしてトルフィンの弱点や弱い部分をアドバイスしたりと、ある意味トルフィンに稽古をつけていたのでしょう。
アシェラッドが主として尊敬した本当の戦士トールズの息子に、トールズが出来なかった『剣など無くても人々を救う存在』になれと言いたかったのでしょう。
アシェラッドは最後の言葉に「トールズの行った世界のその先へ・・・トールズの子のお前が行け・・それがお前の本当の戦いだ・・・本当の戦士になれ・・トールズの子・・」
アシェラッドは、クヌート殿下の王の器とは別に、トルフィンの中にも大きな可能性を感じ取っていたのでしょう。
人を見抜く能力を持つアシェラッドだからこそ、トルフィンと共に過ごした日々の中で、大きな可能性を感じ、未来を託したのだと思います。
その後のトルフィンは?
アシェアッドの死後トルフィンは生きる目的を完全に失ってしまったのです。
トルフィンはアシェラッドと決闘しアシェラッドを倒す事だけの為に生きてきたのです。
まさかこのような最後になるとは思ってもいなかった結末だったのです。
生きる希望を無くしたトルフィンはその後、デンマークのユトランド半島南部のケルティとういう富豪にの元で、奴隷として買われることになるのです。
その姿は戦士のトルフィンの面影も無く、すっかり魂の抜けた姿だったのです。
今後トルフィンはアシェラッドが最後に残した言葉の「本当の戦士」になれるのかが今後の見どころになると思います。
まとめ
今回はトルフィンとアシェラッドの関係について解説していきました。
アシェラッドが何故トルフィンを拾ったのかについても考察もはいっておりますが、おそらくアシェラッドは共に戦場に行くうちに、トールズの子であるトルフィンに何か可能性を感じたのでしょう。
そして主となれない自身が、本当の戦士であるトールズを殺害した事に対する罪の意識もあったのでしょう。
トルフィンの人生に多大な影響を与えた事は間違いないと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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