ゴールデンカムイに出てくる『鶴見中尉』
くせ者揃いの第七師団の陸軍中尉。奉天会戦にて額に砲弾の破片を受け、頭蓋骨の前頭部および大脳前頭葉の一部を失う重傷を負う。
それ以来大きな額当てをしており、感情の変化によって脳汁が出るようになっている。
特殊なカリスマ性を持ち、一部の部下及び協力者からは狂信的な支持を得ている。
今回はそんな鶴見中尉が初めてアシリパを見て脳汁が大量にでた理由や、鶴見とアシリパの関係についても解説していきたいと思います。
ゴールデンカムイ:鶴見とアシリパの関係を解説
ここでは鶴見とアシリパの関係や、鶴見の過去などについて解説していきます。
鶴見はアシリパを暗号解読に利用する
金塊争奪戦は鶴見一派、土方一派、杉元一派と3派閥で争っている。
その中でも現在暗号を解く鍵となる『刺青人皮』を一番獲得しているのは鶴見一派であった。
しかし暗号をを最終的に解読するのに絶対に必要な存在が、ウイルクの娘である『アシリパ』であった。
鶴見はアシリパを何とか確保するために色々な手を使うも、杉元によって何度も阻まれてきた。
鶴見はあくまで金塊を探す目的はアシリパと同じ、アイヌの未来のためという姿勢を示していた。
しかし実際の鶴見の目的は、金塊を獲得して軍資金を調達し戦友や家族たちに安定した生活をさせること、戦友たちが眠る土地を手に入れること、そして日本国の繁栄の為であった。
アシリパの目的とは違うのだが、鶴見はアシリパがどうしても必要だったために、同じ目的であるかのような素振りをし、アシリパを利用しようとしていたのです。
父親のウイルクとは過去に出会っていた
鶴見は約17年前にウラジオストクで『長谷川』という偽名を使って写真館を営んでいた。
鶴見はウラジオストクで長谷川という偽名を使ってロシアのスパイ活動を行っていたのです。
ちょうど同じ時にアシリパの父親であるウイルクやキロランケ、ソフィア達も資金調達と逃走目的で北海道に渡る計画をしていた。
ウイルク達は北海道に渡る為に日本語を勉強する事となり、ウラジオストクに日本人が居るとの情報を得て鶴見の営む写真館を訪れるのです。
お互い偶然の出会いであった。鶴見も自身がロシアのスパイである事実は隠し、ウイルク達も反体制組織で活動している事実は隠していた。
鶴見とウイルク達は共に生活をし、日本語を鶴見に学び平穏な日々を送っていましたが、ある日事件が起こるのです。
家族をウイルクに殺害された
ある日長谷川の写真館にロシアの秘密警察が訪れて来ました。ロシア警察の目的は、鶴見のスパイ活動を怪しんで捕まえにきたのです。
しかしウイルク達は自分たちを捕まえに来たと勘違いし、鶴見と共に秘密警察と銃撃戦になった。
実はこの時長谷川はウイルク達が反体制組織である事実を知っていたのです。道に落ちていた3人の手配書を見ていたからだった。
ロシア秘密警察と激しい銃撃戦が続いたのですが、その時鶴見の運命を変える出来事が起きました。
銃撃戦で鶴見の妻フィーナと娘のオルガが銃撃に巻き込まれ死亡したのです。
銃撃戦が激しくなる中で、ウイルクが妻と子供を殺害した。
ウイルクは自分たちの存在が鶴見の妻に勘付かれている事を察知し、邪魔者と判断した結果、妻と子を殺害したのです。
妻と子を殺害したウイルクの娘のアシリパが金塊の暗号の鍵を握っているとは、鶴見からすればとても複雑な心境である。
そしてもちろん娘であるアシリパに恨みがあることも間違いない事実であった。
※鶴見の過去や目的について詳しく知りたい方はこちらを御覧ください。
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ゴールデンカムイ:鶴見がアシリパを見て脳汁が大量に出た理由を解説!
鶴見とアシリパの関係には過去も深く関わっていました。
ここでは鶴見とアシリパが初めて会った時について解説していきます。
アシリパと鶴見の初対面
杉元はアシリパに金塊争奪戦からいち早く抜け出してほしかった。キレイな心を持つアシリパには金塊争奪戦のような醜い戦いをしてほしくなかった。
なので杉元とアシリパは鶴見に協力する事を決断した。しかしアシリパは鶴見がアイヌの未来まで考えてくれているのかが不安であった。
そしていよいよ鶴見とアシリパの初対面のときが来た。
鶴見はアシリパだけを駆遂艦へ乗せる指示を出した。完全に杉元とアシリパを離す目的が明らかである。
同じ目をしたアシリパを見て脳汁
アシリパは1人で駆遂艦へ乗ることを断固拒否した。そして鶴見のしっかりとした目的を確認するために、未来にアイヌが存在しているのかを鶴見に問いただした。
アシリパは鶴見に「金塊をアイヌのために使わないなら協力しない。そもそも金塊はアイヌの物だ」と主張した。
もちろん金塊はアイヌが探し隠したものである。
鶴見はアシリパの力強い発言と、父親であるウイルクと同じ緑色の目を見て、脳汁が大量に吹き出してきた。完全に父親ウイルクに対する個人的な恨みから来ている感情であった。
鶴見は得意の優しい嘘をアシリパに言って、いつものようにうまく騙しアシリパを利用するかと思った。
しかし鶴見は「そもそも和人を殺すための軍資金だろうが」と優しい嘘では無く、鶴見の本心を言った。これはアシリパにではなくウイルクに言っているような表情であった。
そこから鶴見は、部下たちも今まで見たことが無いくらいの大量の脳汁が額当てから吹き出した。
いつもの鶴見では無く、このときは完全に長谷川になっていた。ウイルクに対する恨みをすべてアシリパにぶつけている様子であった。
いくら冷静で目的のためには手段を選ばない鶴見でも、妻と子を殺した娘の前では冷静な判断が出来なかったのでしょう。その証拠が大量の脳汁であった。
鶴見の目的を聞き交渉決裂
鶴見の本心を聞いたアシリパは「私のことは私が決める」と杉元に言って、毒矢を空に向かって放った。
実際は毒矢では無く、普通の矢であった。
毒矢と思い逃げ纏う第七師団の隙をついて、アシリパと杉元は鶴見の前から姿を消した。
そして鶴見に頼ること無く、これからは杉元とアシリパで金塊を探すことにした。
鶴見が初めて自身の感情をむき出しにし、完全にアシリパ確保に失敗した。
鶴見がこれほど感情的になり、優しい嘘をつかずに作戦失敗した姿はこのシーンが最初で最後であった。
まとめ
今回は鶴見中尉について解説していきました。
脳汁が大量に出た理由は、アシリパを見てウイルクと重なった結果、感情をむき出しにしてしまったのでしょう。
鶴見の目的はあくまで金塊ですが、その目的をも見失う程に妻と子を殺害された恨みは深かったということですね。
しかしあそこで鶴見によって優しい嘘をつかれていれば、アシリパは鶴見に協力しアイヌの未来は確実に無かったと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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