地獄楽に出てくる画眉丸の嫁とされている『結』
作中では結との幸せな生活を送るために、危険な島に向かい仙薬を持ち帰ることで無罪放免になり、画眉丸の夢も叶う物語。
しかし実際の結は登場することは作中では無く、画眉丸の思い出でにしか出てこない。
画眉丸の思い出だけであるため、結は画眉丸の妄想ではないか?石隠れ衆の長が作り上げた幻術では無いかと言われている。
今回は妄想や幻術と言われている画眉丸の嫁結は実在するのか?そして最後は再会出来たのかについて解説していきます。
地獄楽:結と画眉丸の出会い
ここでは『がらんの画眉丸』と恐れられ、化け物のような強さを誇る画眉丸が、何故結のような真面目で画眉丸とは正反対の人物と結婚したのか?
2人の出会いについて解説していきます。
結は石隠れ衆の長の娘
画眉丸は石隠れの猛者共の中でも筆頭であり、長にも一目置かれ認められており、長の娘と結婚をさせるほであった。
その長の娘が『結』だったのです。
石隠れ衆の長の娘と聞けば凶暴な印象であるが、なんと結は長の娘とは思えないほどの平和ボケの世間知らずの箱入り娘であった。
履物は脱いで上がる、1日1回必ず神仏に手を合わす、ご飯は一緒に食べる、食べる前にはいただきますを言うなど、本当に常識のある心優しい人物であった。
結は顔に大きなキズがあるが、それを受け入れてくれた画眉丸に好意を抱き、画眉丸を本気で愛した。
結によって変わった画眉丸
今まで味わったことのない生活に画眉丸はとても戸惑い、大いにうんざりしていた。このままでは自分の感覚も鈍ると焦りすら感じていた。
しかしそんな生活も長く続けていくうちに画眉丸の心境も変化していった。
結の優しさに触れ、結との生活も心地よくなり、次第に本気で結を愛するようになった。
そしてはじめて情を知り、昔の感情無しに人を殺害する画眉丸では無くなっていった。生きることになんの執着もなかった画眉丸が、初めて生きることに執着した。
そんな画眉丸はついにある決断をすることになる。
石隠れ衆を抜けようとし罪人に
結との生活に幸せを感じだした画眉丸は、もう殺しはやめて結と静かに暮らすことを決意した。
しかし石隠れ衆はそう簡単に抜けることは出来ない。
長の娘である結と静かに暮らしたいと申し出れば、娘のためならわかってくれるはずと思い、画眉丸は意を決して長に話した。
しかし石隠れ衆はそんなに甘くは無い。里を抜けることは掟破りである。里を抜けようとした罪によって画眉丸は囚われ、幕府に拘束されることとなった。
こうして画眉丸は結と離れてしまい、画眉丸の結との静かな生活をおくる夢は叶うことはなかった。
地獄楽:画眉丸の嫁結は実在するのか?
ここでは画眉丸が思い出として語っている、結は本当に実在するかについて解説していきます。
結は本当に実在するのか!!
結は長が作り上げた幻術?
結は実在しているのかについては、誰も姿を見たことが無いため画眉丸の幻想ではないのか、もしくは長の幻術ではないのかとされている。
佐切は結と言われる人物に里で会ったと話していたが、それが画眉丸が言っている結であるかは証明出来ない。
そもそも長が作り上げた幻術では無いかととも言われている。
長であればそのような架空の人物である嫁の幻術を作り出すくらいは容易いことである。
そして石隠れ衆の同門である人物も、画眉丸に嫁がせた娘結もすべて幻術であり存在しないとも言われていた。本土に帰っても結という女存在しないと。
この言葉も画眉丸の動揺を誘うつもりの作戦かもしれないが、事実である可能性もある。0
どちらにしても結が存在するのかは画眉丸にしかわからないことである。
画眉丸は実在すると確信していた
画眉丸は結が本当は存在しないのでは無いかといくら言われようが全く動揺することもなく、自信に満ち溢れた表情で必ず居ると答えていた。
証明は無いが実感があると画眉丸は言っていた。
画眉丸は結との細かい思い出を沢山覚えていた。声は少し高くて笑うと細まる目。長くて柔らかい指、髪が靡くといい香りがする。
そんな細かい結の思い出をハッキリ覚えているということは、確実に結は存在していると画眉丸は信じていた。
しかし結が実在するという証明は画眉丸が島を出て再会するしか方法はなかった。
なので画眉丸は結に会うために仙薬を命がけで奪い、島を出て結と実際に再会することでしか結が存在するのかは証明できないのである。
地獄楽:画眉丸と結は最後に再会出来たのか解説
結が存在するのかは画眉丸と結が実際に再会することでしか答えは出ない。
画眉丸は島を脱出し結と再会できたのか?そして結は存在していたのかについて解説していきます。
結はやはり実在していた
画眉丸達は激しい戦いの末、やっと仙薬を手に入れた。そして無事島を出ることに成功した。
帰りの船では共に戦った仲間に結の事を嬉しそうに話、画眉丸は本当に幸せそうな表情であった。
そしてついに画眉丸は里に向かう事となった。
一緒にいた山田浅ェ門の十禾(じゅっか)がすべて手筈を整えてくれており、尼寺を尋ねればおそらく結がいると画眉丸に伝えてくれた。
言われたとおりに尼寺に向かった画眉丸は、ついに結との再会が叶ったのです。
やはり画眉丸が確信していたとおり、結は実在しずっと画眉丸の帰りを待っていてくれたのです。
結との普通の暮らしを手に入れた
結と再会した画眉丸は里を離れ、2人は静かな田舎で幸せな夫婦生活を送ることとなった。
はじめて現実に現れた結の姿は、画眉丸が言っていた通りの非常に優しい表情の女性であった。
画眉丸は昔の表情とは全く違い、普通の平凡な男性の姿となっていた。
画眉丸は寝ているシーンであったが、結との静かな幸せな生活を送っているのがその寝ている表情で読み取れるほどであった。
結は幻術でも無く、画眉丸の妄想でもなかった。優しい笑顔の結はしっかり実在していたのでした。
まとめ
今回は画眉丸の愛する嫁である結が実在するのかについて解説していきました。
物語の途中は幻術による画眉丸の妄想かと思われていましたが、本当に実在していたので安心しました。
画眉丸の証拠のない自信は結との楽しい思い出によって出た自信だったのです。
人間の強さと弱さをうまく描いた物語は本当に感動的でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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