ゴールデンカムイ:アイヌ殺しの犯人は誰?黒幕や鶴見のアイヌの金塊の真実は?
ゴールデンカムイで金塊を求め、アイヌ7人が殺害され金塊を独り占めした謎の犯人。
杉元、土方、鶴見の金塊争奪戦はこのアイヌの金塊から始まった。
アイヌ7人の殺害事件は、当初は誰が犯人であったかは謎に包まれていたが、物語が進むにつれて遂に全貌が明らかになった。
今回はアイヌ殺しの犯人は誰だったのか?鶴見中尉から語られたアイヌ7人殺しの真実を解説していきます。
ゴールデンカムイ:鶴見から語られたアイヌ金塊の真実
ここでは鶴見中尉によって語られたアイヌの金塊について解説していきます。
使い道を失ったアイヌの金塊
話は約50年前に遡る。一部の過激なアイヌたちは砂金を大量に集めていた。その目的は帝国ロシアの海軍大佐から軍艦や武器を横流しさせて、幕府に対して武装し反対行動を起こす計画をしていた。
武器などの見返りとしてアイヌ達は大量の金塊を渡し、帝国ロシアと取引をする予定であった。
しかし取引寸前で武器や軍艦を載せたロシアの船がウラジオストク沖で沈没してしまったのでした。
取引がなくなったアイヌは金塊の使い道が無くなり、大量の金塊は宙に浮いた状態になった。
その宙に浮いた金塊を何処かに保管している事を知ったウイルクは、金塊の行方を追って北海道にやって来たのです。
ウイルクが金塊の行方を求めて北海道にやって来た事から、アイヌ7人殺害事件が始まったのでした。
アイヌの金塊探しに集まった7人のアイヌ達
アイヌの金塊を求めて各地方のアイヌが集結した。
出身地が異なり、それぞれ風習も違うアイヌ同士は、時に揉める事もありましたが、それを上手くまとめていたのがリーダー的存在のウイルクでした。
各地方のアイヌは文化も違えば、食生活も全く異なるのです。そこで揉め事などが起きたときは、ウイルクが間に入り、お互いの文化を尊重しながら上手くその場を収めお互いを尊重し合う関係となっていった。
ウイルクは「差別は無知から生まれる、せめてアイヌ同士は理解し合い一つになろう」と言っていた。
今まで北海道各地のアイヌが1つになることは不可能とされていたが、ウイルクであれば出来るかもしれないとアイヌ達は思うほど素晴らしいリーダーシップであった。
次第にウイルクは一目置かれる存在となり、皆ウイルクを信頼した。
ウイルクのリーダーシップのおかげで、集まった各地域のアイヌは力を合わせ、金塊を見つける事となった。
老人キムシプによって大きく動いた金塊の在り処
ウイルク達アイヌは金塊の手がかりを探す中、遂に有力な情報を手に入れた。
小樽の村の出身者で疱瘡によって死んだとされていた老人が偶然山の中で見つかった。その老人は50年前に砂金を集め、帝国ロシアから武器を買おうとしたアイヌの1人であった。
50年前にロアシと取引をしようとしていた唯一の生存者だったのです。その老人の名前は『キムシプ』
キムシプは金塊の在り処をよく知る人物であった。
ウイルク率いるアイヌの7人はこの情報を聞きつけ、すぐにキムシプを探し出し金塊の在り処を聞き出した。
しかしちょうど同じ頃に、鶴見中尉達もその情報を手にいれていた。
鶴見中尉達もキムシプの情報の出どころを突き止めていたので、すぐに情報の出どころである『シロマクル(有古力松の父親)』の元を尋ねた。
シロマクルは最初にキムシプを目撃した人物であり、当初ウイルク達と一緒に行動していたが、アイヌ達のキムシプに金塊の在り処を聞き出すため、脅しのような事をする行動を見てシロマクルだけは決別した。
しかしすでにウイルク達はキムシプの情報によって金塊の在り処を掴んでいた。鶴見は一歩ウイルク達より遅かった。
ゴールデンカムイ:アイヌ殺しの犯人は誰?黒幕・真犯人は?
金塊を求め集まった各地域のアイヌ達はキムシプによって金塊の在り処を掴んだ。
しかし何故ウイルクをリーダーとして上手くいっていたアイヌ達は殺害されてしまったのか?
当初はウイルクは金塊を独り占めするために他のアイヌを殺害したと思われていたが、網走で殺害される前に、杉元へ私はアイヌを殺していないと語っていた。
では一体誰がアイヌ7人を殺害したのかについて解説していきます。
黒幕は鶴見中尉が放った1本の矢
一歩先を行かれた鶴見中尉は、ウイルクに1本の矢を放った。それはウイルクが帝国ロシアと戦っていたゲリラであること。そしてロシアでの革命運動の資金としてアイヌの金塊を探しに北海道へ来た事をシロマクルに伝えてた。
シロマクルは急いでアイヌ達にその事実を伝えに行った。
他のアイヌ達の目的は、金塊を手に入れ北海道を独立させる事であった。そこにウイルクが帝国ロシアのゲリラで革命運動の資金調達の為の目的であれば、ウイルクだけは目的が全く違う。
そうなるとウイルクのリーダーシップで1つになっていたアイヌ達は仲間割れを起こすに違いないと鶴見中尉は考えたのです。これが鶴見中尉が放った1本の矢だった。
アイヌ同士の仲間割れによって殺し合い
鶴見中尉の思惑は見事に的中したのです。
鶴見中尉の一言によって仲違いしたアイヌ達は、ウイルクを擁護する者と、ウイルクに反発を持つ者で意見が分かれた。
そして意見は食い違いアイヌ同士で殺し合いになった。
ウイルクへの信頼というものでかろうじて保っていた関係が、鶴見中尉が放った1本の矢によって見事崩壊した。
なのでアイヌ殺しの犯人は誰だったのかについては、犯人と言う人物はおらず、アイヌ同士の仲間割れで殺し合いをした結果だったのです。
さすがは鶴見中尉。ウイルクが一番知られたく無い過去をほじくり返し、目的が違うことを証明して、殺し合いによって金塊獲得を阻止した。
ウイルクは自身の死を偽装し逃走
事件現場に鶴見中尉達が向かった時は、ウイルクの死体もありました。
しかしウイルクは生きていました。
ウイルクは自分の過去を知る者たちがかならず追ってくると悟って、自らの顔の皮を剥いで他人の生首にかぶせ、自分の死を偽装したのです。
殺人事件の容疑者から完全に自分を除外させるために、顔の皮を自ら剥がすとは何という覚悟でしょう。
自分が容疑者となればアイヌ社会で暮らす家族はどうなるのか、そして自分が死んだ事によってキロランケも金塊を諦めるだろうと考えた結果、死を偽装し皮を剥いで逃走したのです。
普通の人間は思いついても実行出来ない事だが、ウイルクは最短経路で決断し実行する、まさに合理性を考え目的のためにはどんな事でもする非情な男だったのです。
ウイルクは鶴見中尉から逃れる為に、自ら支笏湖近辺の『監獄部屋』に行き、ウイルクという事実を隠して網走監獄へと移送された。
こうしてウイルクは網走ののっぺら坊となったのです。
まとめ
今回はアイヌ殺しの犯人は誰なのかについて鶴見中尉の語った事実を解説していきました。
犯人はおらず、鶴見中尉の放った矢でアイヌ達は殺し合いをした結果だったのです。
ウイルクが金塊を探す為に北海道に渡ってきた事から始まった事件は、鶴見中尉によってより複雑になっていき、今回の金塊争奪戦となっていったのでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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